週刊ダイヤモンド 1991.3.9

異色企業
トータル・サービス

フランチャイズで総合的なクリーンビジネスを展開
米社との業務提携で急成長に拍車がかかる

グループ売上高は34億円に

トータル・サービスは、1980年に3人で設立した山口商会が前身になっている。山口恭一社長は、当時25歳の若さで、設立当初は店舗の“出張クリーニング業”を手がけていた。
トータル・サービスとして再スタートを切ったのが、82年。店舗クリーニングから、一般家庭を対象とする“ハウスクリーニング”にも進出、ディーラー制による代理店募集も開始した。
86年には、ディーラーをやめて、フランチャイズ(FC)に移行。この時点で、クリーンビジネスとフランチャイズビジネスの両輪から成るビジネスコンセプトを確立した。
加盟店総数は、ハウスクリーニング146店、ウッドクリーニング109店に上っている。これらの加盟店で形成するトーラルライフグループの売上高(90年度)は34億円と、まずは順調だ。
ただし、「ハウスクリーニングはもう伸びない。FCの数も頭打ちになっている」(山口恭一社長)。そうした状況下で山口恭一社長が目をつけたのが、ビルの外壁クリーニングだった。
米国の外壁クリーニングの最大手、スパークル・ウォッシュ社と業務提携したのは、89年11月。クリーンビジネスの本場、米国でも独特のノウハウを有するスパークル・ウォッシュの評価は高い。
山口恭一社長は、業務提携にあたって、外壁クリーニングの同業者を20社近く調査したという。スパークル・ウォッシュの技術、ノウハウと比較した結果、これで食っていける、という自信を持ち、ゴーサインを出した。

80%を超えるリピートオーダー

スパークル・ウォッシュ社の創業は、65年。世界5ヵ国200都市にFCを有している。移動型ユニット(ワゴン車)にパッケージされた洗浄機械は、米国で3種類の特許を有しており、同時に2人で使用できるようになっている。
ちなみに、1台のワゴン車には、1日2人で外壁は300〜800平方メートル、大型バスなら100〜120台もの洗浄能力がある。洗剤の種類も用途別に80種類以上もあり、ありとあらゆる汚れに対応することが可能だ。

外壁クリーニングへの進出で財務内容も好転

売上高
7億円
6
5
4
3
2

経常利益
4000万円
3000
2000
1000
0

1988年
89
90
91
92(予想)
(各年2月期)

売上高

トータル・サービス
山口恭一社長

提携してから2年もたっていないが、すでに、オフィスビル関係の外壁クリーニングの引合いは、かなり来ているという。
ハウスクリーニングに比べて、「単価が10倍以上違う」(山口恭一社長)だけに、外壁クリーニングの売上げは急激に伸びる見込み。5年後には、グループ全体の外壁クリーニングの売上高は、50億〜60億円になると予想している。
グループ総売上高の予想数字は約100億円。その50〜60%を占める事業の柱に成長するわけだ。
山口恭一社長によると、「潜在需要の掘り起こしは確かに難しいが、リピートオーダーは80%を超えている」とのこと。新規開拓が順調に進めば、それが次回の受注にそのまま結びついていく。
現在、外壁クリーニングのFCは、日本全国に19社。富山、香川のように、トータル・サービスが5%出資して設立した合弁会社もあり、今後も、15〜20社程度、設立する意向だ。
将来的には、合弁会社のFCをM&Aによって統合し、トータル・サービス本体で上場可能な内部体制の整備を図る、というビジョンも持っている。