T9506P01 食 親しい人とくつろぐ店

Q.E.D.CLUB
ザ・ダイニングルーム

フランス料理の旋律が響く豊かな食の空間

●推薦者
山口恭一氏(40)
トータルサービス社長

恵比寿駅西口から中目黒方面に入った山の手らしい静かな一角。車道が行き止まりになった先に、Q.E.D.CLUBの高い門扉が待ち受けている。
1100坪(3630平方メートル)以上の敷地に、ダイニングルームのほか、バーやラウンジ、グリルルームなどがあるクラブハウス本館、和食の別棟、茶室などが配され、斜面には日本庭園が広がる。建物、内装、サービスのいずれもが超一級レベルの、和・洋の料理を提供する会員制クラブである。
基本的にはメンバーに限っているが、本館のフランス料理「ザ・ダイニングルーム」は、パブリックスペースとなっていて、会員以外のビジターも利用できる。ビルの外壁洗浄事業を展開するトータルサービスの山口恭一社長は、クラブ創立当初からの会員で、ここをよく使う。
大理石を使った室内に、絵画や彫刻などの美術品、あるいは選び抜かれた食器が並ぶ。「贅沢でしかも格調高い。ここほど価値のある空間と時間は、めったにない」と、山口恭一社長は気に入っている。特に「提携先のアメリカ人を招待すると、アートに造詣の深い人も多く、好評です」。
クラブの支配人、仙石正夫氏の存在も、山口恭一社長が高く評価するゆえんだ。「教養豊かで、美術品などについて流暢な英語で巧みに説明してくれるんです」。仙石支配人の魅力ある人柄とマネージメントを要に、料理とハード、ソフトが互いに生かし合う最高の接点が作られていく。
片や、料理を任される調理長の大原正彦氏は、パリや近郊の店で3年ほど修行した。そこで身につけた味をベースに、日本人に親しまれる工夫をしたり、「音楽のように、フォルテやフォルテシモ、ピアノやピアニシモなど強弱や、高低をつける」(大原氏)。写真の「春野菜のエテュベ(蒸し煮)、あかざえび添え」、「リ・ド・ヴォーのフリカッセ(煮込み)、セロリラヴ風味」など、どれもほどよく火が通り、彩りよく香り高い。季節の素材にさまざまなアイディアを加えて組むコース料理は、五感全体を楽しませてくれる。
ここで食事したビジターの客が、会員になることも少なくないという。
(構成・文/長川 恵)

味わいのみならず、色彩感覚や香りも優れた料理が楽しみ

Q.E.D.CLUB
ザ・ダイニングルーム
住所 東京都目黒区中目黒1-1-29
TEL 03-3711-0006
FAX 03-3711-0698
営業時間 11:30〜14:30[ラストオーダー13:30]
18:00〜22:30[ラストオーダー20:30]
土・日曜・祭日定休
料理(ビジター) 昼3800円夜1万6000円 予算の目安[夜、ワインなどを含めて]は、1人2万5000〜3万円程度

NIKKEI VENTURE 1995.6