月刊頭で儲ける時代 2004.3

No.510 あいであ・らいふ

株式会社トータルサービス
代表取締役社長
山口恭一氏

「改善とチームワークが長年のテーマ」

環境にやさしい天井のリフォームやバスタブ、インテリア、クルマなどのリペアで躍進している(株)トータルサービスは、現在「FCのデパートメントストア」をビジョンに、複数の無店舗型サービスFC事業を全国に展開中。“人づくり”を経営理念としている。

やまぐち・きょういち
1954年福島県生まれ。東京大学の受験に失敗し2年間の浪人生活を送る。高校時代の同級生が将来のビジョンを語り始めたのを聞き、自分の道を模索する。進学を断念し、軽視者の道を決断。営業を学ぶために、飛び込みのレジャー会員権の販売会社に入社。4年間勤務。当時はトップセールスマンとして数十人の部下を持ち、年収も1000万円を超える。1980年に24歳で独立し学生アルバイトを2名雇って、「山口商会」を創業、出張クリーニングを開始。その後1982年に(株)トータルサービスに改組し社長に就任。

21世紀になったからといって、とりたてて新しい経営戦略やビジョンを打ち出すということは、わが社の場合はないですね。
それよりも、むしろ創業以来掲げてきた目標をいかに達成するかという点に重きを置いています。
日々の営業の中で、ひとりひとりが、目的意識をしっかりと認識していれば、おのずと会社の利益が上がって、伸びていきますからね。
ただ、その目標のベースの部分は不変なんですが、その中で特に強調したい部位をクローズアップして、言葉を変えてテーマにしているんです。
その実際の今年のテーマが「改善とチームワーク」です。
具体的に説明すると、まず「改善」には、自己改善と業務改善の2種類があります。自己改善というのは、文字通り自分を変えていくこと。社訓にもあるのですが「自立心と自律心の実行」を念頭に置くことなんです。こだわりや目標を持ち、自分で判断して決めていくことが大事です。その根底には、プラス発想で物事に臨んで、自分を変えていってほしいという思いが込められています。
業務改善は、とにかくスピード(=速さ)をアップさせることが一大目標です。勘違いしないでほしいんですけど、速さを求めるあまり、現場での作業がおろそかになるとか、そういう低次元の話ではありません。あくまでクオリティが高いのは当然として、そのうえでスピードアップを計っていこうというものです。
なぜ、スピードを追求するかというと、作業を早めた分だけ、時間に余裕が生じますよね? その時間を新しい戦略を練るシンキングタイムに充てたり、効率アップの別の方法を考えたりと“考える時間”ができるわけです。その時間が会社にとっては、大きな財産なんです。
例えば営業の部署ならば、2件まわっていた人が3件まわれるかもしれない。技術職ならば、1時間かかっていたところを、50分なり45分でフィニッシュできれば、時間的な余裕が生まれる。そうした積み重ねを重要視していきたいし、実行に移してもらいたいんですよ。
もうひとつの「チームワーク」は“チーム利益”と言い換えた方が、分かりやすいかもしれません。
つまり、自分が置かれている部署の利益を上げていけば、全体の向上につながっていくということ。まずは、直接たずさわっている業務をしっかりとこなしていくことも会社にとっては重要だということです。
この「改善とチームワーク」を今年の具体的な目標に掲げてみました。不況と言われる現在でも、わが社は発展を続けています。これも、経営理念の「人づくり」を着実に実行してきた表れだと自負しています。
これらのことを踏まえて、今後もがんばっていきたいと考えています。具体的には、2004年には10業種1000FC、2030年には30〜50業種で1万FCの達成を目標に、事業を拡大していきたいと思っています。

撮影・松本建治郎