企業家のための経営情報誌 NIKKEI VENTURE 日経ベンチャー 1999.3

広告を出しても反響がない
効果を上げる方法は?(消費財メーカー社長)

広告代理店の勧めで、雑誌に新商品の広告を出したが、消費者からの反応がもう一つ。費用をあまりかけずに効果が上がる広告の出稿方法を教えてほしい。

回答者
トータルサービス社長
山口恭一

「広告を出せば商品は売れる」という気持ちはありませんか。こういう消極的な姿勢では効果は上がりません。「どういう広告を出せば売り上げが伸びるのか」という前向きな姿勢に切り替えるべきです。
その一方で、予算管理も欠かせません。商品がどれだけ売れていて、粗利益はいくらあるのかという現状をしっかりと把握してください。広告は出稿しても、効果がすぐに出るとは限りません。それでも、広告を続けるだけの資金面での余裕があるかどうかを検討するのです。
広告は、ターゲット(対象者)を明確にし、どういう効果を上げたいかという目的をはっきりさせた上で出稿することが基本です。当社では、対象者や認知度などの要素をデータ化することで、費用対効果を計算しています。
例えば、消費者に直接、商品を訴求して売り込みたいなら、いま買う気にさせるような工夫が欠かせません。「いま買うと安い」とか「3年間保証を付ける」などの特典を明示すれば効果的でしょう。
これとは別に、営業マンが得意先を回った時に、商品の詳細について興味を持ってもらう広告もあります。この場合は、商品の詳しい説明は一切せず、「Aさんはこんな理由で、Bさんはこんな理由で購入しました」ということだけを記しています。
中小企業には、斬新な企画を提案する広告代理店が足を運ぶことはほとんどありません。ですから、貴社が広告代理店を使うという姿勢が大切です。具体的には、広告代理店に貴社の商品を説明したうえで、同業他社がどういう宣伝活動を展開し、どれだけ売り上げを伸ばしたのかを調べさせます。それをもとに、どういう広告なら効果があるのかを貴社が判断します。
アイデアしだいでは、広告宣伝費をかけなくても、商品をPRすることはできます。例えば、ターゲットになる顧客層が大勢参加するイベントに商品を無料で提供するのです。
このほか、新聞や雑誌などの読者プレゼントに商品を提供すれば、応募してきた人のリストはもらえます。はずれた人にはダイレクトメールを送れば、反応はあるはずです。
(談)

NIKKEI VENTURE 1999.2