毎日新聞 1997年(平成9年)8月20日 水曜日

ネバーワックス36
NEVER WAX 36

ワックスがけでも、コーティング加工(ポリマー、塗装面を樹脂で覆う)でも、ポリッシング(研磨)でもない、車体の新しいタイプの磨き上げ技術が登場した。原料に石油化学系ではなく、穀物を用いた水溶性の加工剤を使用するもので環境にやさしい。しかも業界初の3年間保証付きという触れ込みだ。早速、マイカーを持ち込んで磨き上がり具合を観察した。
【樽味 典明】

愛車のお化粧も環境に優しく

塗装面自体を強固に
加工材は「麦」製

ユニーク3年間保証

光沢は手がけワックスやコーティングと比較しても見劣りしない。施工前と比べて塗装色の白が際立った。また車体の小さなキズもほとんど消えた。
特に、こびりついていた水あかはきれいに取れた。最近は雨が降ると必ずサイドミラーの下のドア部分に水あかが残ったが、その後の雨でも水あかはついていない。
「施工後も週1回くらいは手洗い洗車してください」と同社広報室マネジャーの鈴木正人さん。ちょっと怠っているが、車体のツヤはまだ変わらない。
3年間保証だが、もし色あせが生じた場合、施工日から1日あたりの料金(3ナンバー車の場合=1日27円。60日間で色あせたとしたら、27×60=1620円)で再加工を受けられる。施工後に保証書を渡される。ただしワックスやコーティングなど他の加工材を表面にのせないなど注意事項を守る必要がある。
施工しているのは現在、戸田ショップだけだが、9月には東京都内と滋賀県内のショップが開業し、半年後にはほぼ全国で展開される予定だ。

株式会社
トータルサービス

社長 山口恭一
設立 1982年
資本金 6800万円
従業員 54名
所在地 東京都新宿区西新宿7-22-12

中に受け入れられたとき、初めてニーズがあったといえると考えています」
——アメリカの企業と提携する際のポイントは……
「1つ目のポイントは、20年後、30年後にその事業、サービスが残っているかどうかということです。いまはやっていても、先行きどうなるかわからないのでは提携などできません。2つ目のポイントは、将来大手企業が参入してこないということです。言い換えれば、中小企業だからこそできるものでなければならないということです。3つ目のポイントは、自分の会社の体力に合うということです。少なくとも5年くらいで資金を回収できるものでなければなりません」

フランチャイズに300社が加盟

——フランチャイズ展開を始めた理由はなんですか。
「人材面と資金面、双方の理由からです。直営展開ですと、大阪、名古屋、札幌などの大都市では、その土地をよく知っている責任者を見つけることが難しいのです。それに、事業を同時期にいっせい展開するには相当な時間がかかるため、フランチャイズ展開ということになりました」

——フランチャイジー希望者の審査や教育はどのように行っていますか。
「契約の前に私とオーナーの方が必ず会って話し合うことにしています。そこで、ポリシーや考え方を聞きます。フランチャイズ本部の役割は、フランチャイジー同士の情報を交流させていくこと、ノウハウを伝えること、時代を先取りした技術開発・商品開発を続けて提供することであり、それを忠実に実行していきます。もちろん、営業・技術の勉強会なども、数多く開催しています。
『クレーム・マニュアル』とうものもあります。『こういうクレームが発生して、それに対しこういう処理をして、結果としてこうなった』というものです。それを知っておくと、ノウハウになるのです。クレームが起こるたびに、発生元は伏せクレームの内容だけ同報ファクスを流すようにしています」

——フランチャイジーの成功のポイントは……
「1つ目は、財務体質です。自分で用意できる資金に合わせて事業を選ぶことです。2つ目は、自立心が旺盛かどうかです。フランチャイジーというのは、“成功”を買うのではなく、“スタート”を買うだけだということを理解しない人は失敗します。3つ目は、ボランティア精神があるかどうかです。加盟店同士で情報を共有化できるようでなければなりません。現在、当社のフランチャイズ店数は約300社になっています。売上げは、グループ全体で約60億円です」

若手起業家の育成へ

——御社の課題はなんですか。
「1つは、ヒトの問題です。いまのフランチャイズビジネスを展開するには、直営店、フランチャイズサポート、フランチャイズ開発の3部門が必要です。この各部門に責任者が必要なのですが、その適任者を育てるのが難しいのです。
私が考えるヒトの条件は、1つ目に、最後まで仕事をやり抜く執念のあるヒト、2つ目は、抽象論を具現化できる、つまり、自分に落とし込めるヒト、3つ目は、専門以外のことから、自分の行っている仕事を伸ばす発想ができるヒトです。このようなヒトを育てていかなければなりません。
顧客が満足し、社会的に意義あるビジネスなら、これまでの事業にとらわれず新規事業として毎年1つずつ立ち上げていき、新たな国内市場を開拓するとともに、将来は株式公開をめざします。そして、株式公開を果たした後の夢は、フランチャイズのコンサルティングとベンチャー・キャピタルの会社を設立し、数多くの若手起業家を育成していきたいと考えています」