1996.4.25 THE REFORM ザ・リフォーム 第264号

峰 如之介の増改築ショップ繁盛店ルポ

■みね なおのすけ〈プロフィール〉
ジャーナリスト。東京都生まれ。国学院大学に学び、経済評論家・亀岡大郎氏のもとで、取材活動を始める。その後建設産業新聞記者を経て日本コミュニティーを設立。著書に「ビジネスマンの逆襲」等多数。

店舗の出張クリーニングからスタートし、現在ではバスルームの再生、コーティングによるリフォーム事業をFC展開しているトータルサービス。見積り内容が不透明と言われるこの業界に於いて、同社では工事システムを2種類に限定し、見積りレスリフォームを実践している。このような工事システムの簡素化により粗利率80%を確保するFC事業体制について山口恭一社長に話を聞いた。

2種類の工事システムでバスドクター事業を展開

トータルサービス 社長
山口恭一氏

見積りレス工事の導入
料金システムを明瞭化

東京西新宿に本社を構えるトータルサービスは、《早くて安くて、分かりやすいバスリフォーム》を旗印にして、新規参入の事業をテイクオフさせた。
「当社が手懸けているバス再生・コーティングのリフォーム事業は、アメリカのドワイヤーグループから導入した技術をもとにFC展開されています」
見積もりにしても一式方式で顧客に提出すれば、一体どこにどれくらいの金額が計上されているのかが分からない。業者の中にはこうした顧客の不信感をできるだけ払拭しようと見積もりを詳細に記述し、具体的な説明を履行している企業もある。
カウンターキッチンや家具、それに家電製品などにも十分応用が効く。
再生状態の仕上げ方法は次の7種類。
(1)御影石風仕上げ・御影石風にコーティングする仕上げ
(2)大理石風仕上げ・大理石風にコーティングする仕上げ
(3)パール調仕上げ・パール調にコーティングする仕上げ
(4)ラメ仕上げ・ラメ調にコーティング

 

3ヶ月間の技術講習で施工技術の高度化図る

こうして早く、安く、分かりやすい商品システムを作り上げる一方で、同社は施工技術の高度化にも腐心している。95年の7月に発表以来、同社にはFC希望や工事希望を含めて、約1800件の問い合わせが殺到した。

●コメント●
バスリフォーム市場は大きく開かれているので、FC展開を加速して推進したい。当面はホテル、旅館等の法人市場を開拓

●寸評●
リフォーム事業にアメリカンウエイを導入して注目を集めている。法人市場の後に個人需要を開拓する戦略だ。FC展開の成否が事業の盛衰を握る。

なぜ伸びたのか?
(1)リフォーム工事のパッケージ化
(2)FCシステム展開
(3)施工技術教育の徹底

会社プロフィール
社名:株式会社トータルサービス
本社:東京都新宿区西新宿7-22-12
支店:なし
資本金:6600万円
年商:12億円
事業内容:特殊メンテナンス、バスリフォーム
設立:1982年
沿革:1980年に店舗の出張クリーニング事業を創業。89年にアメリカのスパークル・インターナショナル社と業務提携する。その後ドワイヤーグループのバスルーム再生事業で浴室リフォーム事業に参入した。

 

室リフィニッシュシステムスタート
新システムについての意気込を熱く語る

グループ年商50億円と躍進中
50億円に達しています。

亀岡
ビルメンテなどのリフォームの分野は、これから最も期待できる分野といえるでしょう。しっかりと基盤を固めて広めていくためには、管理会社とがっちり組んでいくのが得策じゃないですか。清掃やメンテの仕事は、それ単体では営業面でなかなか厳しい。管理を一体化させてこそ食い込んでいけるのです。社長のところでは現在どのような種類のメンテを行なっているのですか。

山口恭一
最初にアメリカのビジネスを取り入れたのが、外壁保全業の「スパークルウォッシュ」です。アメリカ最大のクリーニング業であるスパークル・インターナショナル社と業務提携し、FCと直営の両面で広めて行きました。現在このFCは90店舗で展開しています。最新の技術と洗浄機・洗剤によって、環境にも悪影響を与えない画期的なシステムとして着実に成長しています。

亀岡
対象物件はビル中心ですか。

山口恭一
もちろんそうです。このような部位の清掃を行うクリーニングメンテの業者は、これまでいなかったことから、当技術に注目していただくさらなるきっかけとなりました。その他にも、鹿児島のブロンズ像、永大橋の御影石、JR藤沢駅レリーフなど、ユニークな実績も数多くあります。テニスコートをクリーニングしてさらにカラー塗装で仕上げたこともあるのです。

亀岡
一般住宅へのアプローチは進めているのですか。

山口恭一
外壁クリーニングの分野では、マンション、戸建て、ログハウスなど住宅の実績は数多くあります。そして、さらには、一般住宅に切り込んで行く最新技術の事業展開を、この7月に発表いたします。

亀岡
それも、海外技術を導入したものなのですか。

亀岡
バスリフレッシュというとコーティング塗装をするわけですか。ホテルなどの客室浴槽では一時期広まったと聞きますが、技術的になかなか難しいようですが。

山口恭一
欧米では、ビルや住宅などあらゆる建物を保全、維持していくことが常識となっており、その技術と業界のノウハウも日本より進んでいます。簡易施工でローコストの技術が数多く生み出されており、なかでもこのバスタブドクターは、アメリカでNASAのために開発された最新技術をオリジナルの技術に付加し、約30年の間研究、改良を続けて実現した事業です。これは、世界各国で導入されている技術であり、当社が契約したことで、日本は18カ国目の導入国になりました。

亀岡
リフォームというと、何百万円もかけて設備を取り換えるケースが多いでしょうし、業者も高い金額でうま味のある工事を狙っているようですが、一般のニーズはそれこそさまざま。

山口恭一
私どもがリフィニッシング市場と呼んでいるこの分野はとにかく潜在的に大きな可能性のある市場であり、全国の住宅戸数、および賃貸マンション、アパート、ホテル他宿泊施設などを加算すると、1兆円を越える市場と見込んでいます。このリフィニッシュという言い方には、ただ単に汚れを取り除くだけでなく、より耐久性を増すよう施し、さらにカラーリングも定番として100種類を用意。仕上げ技術は6種類に及びます。これらを組み合わせることによって、オリジナル以上のものに蘇らせるという意味を込めています。

亀岡
仕上げ技術とは、例えばどのようなものがあるのですか。

山口恭一
まず、このシステムに対応できる素材は、磁器、ファイバーグラス、陶磁器性タイル、模造大理石、ファーマイカ、木、スチール、そのほか表面の柔らかいもの以外であれば、ほとんどの素材に対応できます。その上に、さまざまな色が選べ、仕上げとしては、「ラメ入り仕上げ」「雲母仕上げ」など、大理石風や石材風と、好みのバスに仕上げることが可能です。

亀岡
ユーザーの側に立ったあらゆる工夫が期待できるわけですね。

山口恭一
当技術の目玉は、保証制度にもあります。塗り替えの業界には、仕上がりやその後の経過で極端に品質の劣る工事をやってしまってトラブルになったケースも多いようですが、当社では3年保証を設定し、安心して頼んで頂けるよう配慮しています。ローンも取り入れていますので、1つのバスなら、月々4千円からで施工が可能です。また、加盟業者に対しての技術指導も、研修を11日間設け徹底的に行い、クレームを防ぐため、きちんとしたライセンス制度、バックアップ制度を取っていきます。

亀岡
市場開拓を期待しています。

会社概要
社名:株式会社トータルサービス
本社:東京都新宿区西新宿7-22-12
創立:昭和55年1月
設立:昭和57年5月
資本金:3,000万円
社員:55名(本社)技術者 210名(グループ)国際本部技術認定者107名 技術オペレーター103名
事業内容:スパークルウォッシュ ブラインド・マジック、シーリング・マジック、ハウスクリーニング、ウッドクリーニング、などの全国フランチャイズ本部 特殊メンテナンス直営工事、特殊車輌・機械の輸入販売、各種ケミカル・コーティング剤の輸入販売、卓上呼び出し無線機無料レンタルシステム本部

様々なメンテナンス業を手がける