サンデーExcellence 1992.11.8

これからのクリーンサービス“ブラインド・マジック”

出光
環境といいますと、最近、ビル内外の雑菌による体調不全が“シックビル・シンドローム”と呼ばれているようですが……。

山口恭一
空調機器やダクト、ブラインド、換気扇など掃除がしにくい場所の汚れ、つまりバイ菌が原因でしょう。そこで私どもでは今後、ブラインド・マジックという、オフィスの様々な汚れに対応する新しいクリーニングサービスを始めます。これは超音波を使って汚れを落とすもので、費用が安いうえ、洗剤が少なくてすむので、環境保護にもつながります。

出光
お話を伺っていると、パワーの凄さを感じるのですが、山口恭一社長のパワーの源は何なのでしょうか。

山口恭一
仕事ですね。この仕事が好きですし、仕事はいつも楽しくやりたいと思っています。

出光
今後もやはり、クリーンビジネス一筋に頑張っていかれるのでしょうね。

山口恭一
人と競合したり、奪い合ったりすることが嫌いなので、他社が手掛けない独自の技術とサービスで、新しい市場を開拓していきたいと思っています。
出光 私もこれから、ビルの外壁が汚れていないか気にしながら歩きそうです(笑)。今日はありがとうございました。

山口恭一(やまぐち きょういち)さん
株式会社トータル・サービス取締役社長。仕事にからめた国内外の旅行を楽しんでおり、旅行先ではカリビアン・クルーズやミュージカル観劇を奥様とともに楽しんでいる。“仕事は楽しく”と“人と比較しながら生きる人生はやめろ”を信条に、常にプラス志向でアメリカ生まれのニュービジネスを展開。

期待されるニュービジネス

スパークル・ウォッシュは足場のいらないゴンドラやハイライダーと、80種類のケミカルを使って外壁クリーニングを行う、アメリカで27年の実績を持つニュービジネス。全体の約50%がオフィスビルであり、その市場規模は約2億平方メートル。年1回のクリーニングで約3,200億円となり、高速道路や橋、テニスコートなどすべてを合わせると1兆円を超える。さらにオフィス内の換気扇などの超音波による洗浄にも着手、外壁の洗浄とコーティングから室内の各種汚れの洗浄とその市場は多様で、トータル的なクリーンビジネスとして、今後ますますその発展が注目される。

外壁からプール・テニスコートと、ビジネスチャンスは幅広いスパークル・ウォッシュ

ウルトラソニック(超音波)を使い、シックビル・シンドローム対策など、生活環境を守る新しい室内クリーニング法として注目されるブラインド・マジック

1エリア1社制の堅実なFCを展開

出光
今、日本にFCは何店舗くらいあるのでしょうか。

山口恭一
現在、外壁クリーニングだけで54社、スパークル・ウォッシュカー70台ほどですが、目標としては75社、150台を目指しています。

出光
主にどういった方が加盟していらっしゃるのでしょうか。転業や脱サラで始められる方もいらっしゃるのですか?

山口恭一
すべて法人で、職種は様々です。設備資金として3千万円〜6千万円、人数も車の台数によって3〜4人から10人くらい必要ですので、個人では無理ではないでしょうか。たとえお金があっても、仕事をとる力や地盤があり、ペイラインである2千万円前後の売り上げを見込めそうな方でないと、お断りしています。1エリア1社制ですので、一度失敗してしまったエリアはイメージが悪くなり、次からオーダーが来なくなってしまいますので、FCをつくる我々のほうも真剣です。

出光
FCになれる条件や成功の秘訣はどういったことでしょうか。

山口恭一
今お話した資金面はもちろんですが、その担当者やオーナーがプラス志向であることが最低限の条件です。そして、本業を開設したときの苦労を思い出して、同じ気持ちで取り組んでいただくことです。

出光
そうして頑張って、売り上げというか、利益はどのくらいになるのでしょうか。

山口恭一
クルマ1台がフル稼働すると、年収で約1億円以上になります。ですから、1年で投下資金を回収した人もいますが、私どもでは平均3年を目安に指導しています。これまでの経験から、クリーンビジネスは景気に左右されず、固定客が着実に増えるので、長くやればやるほど安定した成長が見込めるビジネスといえるでしょう。

環境基準を重視したスパークル・ウォッシュ

出光
スパークル・ウォッシュの特徴として、足場を組む煩わしさの解消と、ケミカル(洗浄剤)の多さがあげられるようですが、どう使い分けていらっしゃるのでしょうか。

山口恭一
80種類の洗剤を使用していますが、これは、環境基準を一番に考えているからです。つまり、いかにマイルドな洗剤で効率よく落とすかということです。汚れを1工程で落とすのであれば強い洗剤を使えばいいのですが、それでは周囲の迷惑になりますし、廃液が環境破壊の原因になります。そこで、私どもでは事前にテストを行ってから、4〜7工程かけて汚れを落としています。また、あらゆる材質に対応し、効果的に洗浄するためにも、様々な種類の洗剤が必要になってくるのです。さらに、汚れたものをきれいにするよりも、きれいな状態を長く保つことのほうが大切と考え、ケースに応じて26種類のコーティング剤を使用するコーティングも行っています。

出光ケイ(いでみつ けい)さん
日本大学芸術学部卒業。スポーツキャスター。山口恭一社長の印象は、「ジャグジーみたいにアイディアがポコポコと生まれてくるような、とてもパワフルな方ですね。ご自身の価値観をきちんと持ってらっしゃって、お話もハッキリしてらっしゃるので、話していて気持ちよかったです。お歳をとってもあのパワーは衰えないでしょうね」