序章

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人生には至る所に分岐点があり人はその時々でどの道へ進むか決断をしなければなりません

《序章》
今…彼もまたひとつの決断をしようとしています

今までまったく考えてこなかった「社会」というものに自分ひとりで踏み出そうとしているのです

でも まだ彼は何も気づいていません
自分が 自分の人生の代表取締役社長であるということすらも…


創業より36年黒字の株式会社TS日本
起業したのは私、山口恭一。1981年25歳のときでした

だからといって 私が何か特別な人間というわけではありません
そう 先ほどの青年あれが私だったのです

故郷の福島から東京の大学を受験すべく 上京するもあえなく失敗
東京で予備校に通っているこのとき まだ一九歳
しかし ようやく私に「気づき」が訪れようとしています。